【企業分析】伊藤忠商事株式会社

今回紹介するのは、就活生からの人気が高い総合商社で今、最も成長している「伊藤忠商事」についてです。
伊藤忠商事の内定獲得に奮闘する就活生のために、企業分析情報・統計情報・採用情報について詳しく紹介しています。
ES・面接でまず差をつけられるのは、企業のことをどれほど深く知っているかどうかです。
この記事を読んで、内定獲得の近道を歩みましょう!
 

1.企業分析

この章では伊藤忠商事のビジネスモデル分析・競合分析を紹介します。

この章は以下の節によって構成されています。

  1. ビジネスモデル
  2. 組織図
  3. PEST分析
  4. SWOT分析
  5. 業界の動向と立ち位置

(1)ビジネスモデル

商社のビジネスモデルは、トレードと事業投資の2つです。

トレードでは、市場の動向から供給企業と需要企業をつなぎ新たな流通網を構築することで中間マージンを得ています。

事業投資では、既存企業・ビジネスに対して自社のリソースを投入し、投資された企業が利益を出すことで、配当を得ています。 

例えば、ファミリーマートへの投資例では、伊藤忠の子会社で開発した日用品(洗剤・ポリ袋)を売り出し、食料品の原材料調達から店舗に届くまでを整備します。

トレードで培った先方との信頼関係から事業投資へ発展し、事業投資で発見された新たなビジネスニーズが新たなトレードルートの発掘につながります。

総合商社は「トレード」と「事業投資」の相乗効果を活かし、事業を発展させていきます。

(2)組織図

伊藤忠商事はカンパニー制を取り入れており8つのカンパニーがそれぞれ会計上は独立して存在しています。

他の総合商社は資源分野に強みを置いているのに対して伊藤忠商事では非資源分野に強みを置いています

繊維部門ではポールスミス・コンバース等のブランドを保持しており、ブランド保有数は総合商社内でトップです。

近年では、生活者関連事業に注力しており、第8カンパニーを中心に傘下であるファミリーマートで新たなビジネスを展開しています。

カンパニー名特徴
繊維カンパニー
原料から製品のマーケティングにかけて幅広い分野にかけて事業を展開しており、国内商社で最も取扱高が高いです。
機械カンパニー
いすゞ自動車製品の販売等の機械関連ビジネス、水・環境関連事業等のインフラプロジェクト、医療ビジネスなどの幅広い分野で事業展開を行っています。
金属カンパニー
鉄鉱石・石炭等の鉱山開発を展開し、伊藤忠丸紅鉄鋼株式会社が手掛ける鉄鋼製品ビジネスを支えています。
エネルギー・化学品カンパニー
原油・石油等を取り扱うエネルギー部門、太陽光・次世代電力を取り扱う電力部門、医薬品。精密化学品を取り扱う化学品部門の3部門にわたって事業を展開しています。
食料カンパニー
世界各国からの原料を日本への調達や、Dole・プリマハムの事業会社と協力等で、日本の食料需要を支えています。
住生活カンパニー
紙・パルプ・ゴムなどの生活資源の取り扱いに加え、住宅・商業施設の開発を展開しています。
情報・金融カンパニー
ファミマTカード等の個人向け金融事業の展開やIT・通信・メディアサービスで生活者向けの事業を展開しています。
第8カンパニー
上記の7カンパニーと協働して、市場や生活者ニーズに迅速に対応できるような体制を整えています。

(3)PEST分析

この章では、伊藤忠商事のPEST分析を紹介します。

PEST分析とは企業の外部環境について分析する手法で、政治(Politics)経済(Economics)社会(Social)技術(Technological)の4つ要因を分析します。

4要因によって市場がどのように変化し、自社にどのような影響をもたらすかを分析します。

#1:政治(political)

米国と中国の対立による世界的な貿易量の減少の影響が大きいです。

米中の関係改善の兆しは見えないため世界経済の停滞は長期化する予想がたてられています。

また個人情報の取り扱いに対する規制が強化され、既存プラットフォームによるデータ独占状態が解消される見込みです。

その結果、利用可能なオープンデータが拡大し、生活消費部門に注力している伊藤忠にとって大きなメリットになります。

#2:経済(economical)

経済面では新型コロナウイルスにより世界経済停滞の影響を大きく受けます。

各国の経済状況が悪化し、感染症対応落大規模な経済政策が打ち出されるでしょう

しかし、感染症予防の観点から新たな社会慣習が生じ、ビジネスチャンスが創出された事は注目すべき点です。

長期的には、新興国での経済成長が安定的に継続するとみられ、大きな需要が見込まれます。

また、中国・東南アジアを中心に莫大な中流階級が形成され、事業進出のチャンスとなります。

#3:社会(social/cultural)

地球温暖化対策のための規制強化の影響から既存エネルギー市場の縮小が見込まれています。

伊藤忠商事は資源分野は割合は少ないため、大きな影響は受けないものの他社動向に注意する必要があります。

また、近年の労働環境や女性・人権差別に対する世論も大きくなっています。

伊藤忠では、「朝活支援」「ノースーツデー」の設定で積極的に労働環境の改善に乗り出しており、ホワイト企業賞も受賞しています。

#4:技術(Technological)

伊藤忠商事では生活消費関連事業に注力しており、今後は昨年新設された第8カンパニーが生活消費関連事業を主に担います。

EC需要の拡大によって次世代型の小売り形態が求められ、傘下である「ファミリーマート」を中心に関連事業の投資を進めています。

(4)SWOT分析

この章では伊藤忠商事のSWOT分析を行います。

SWOT分析とは企業の内部の強み(Strength)弱み(Weakness)、企業の外部の機会(Opportunity)脅威(threat)について分析を行います。

4要因をもとに、課題を修正し今後の戦略を講じていくことができます。

#1:強み(strength)と機会(opportunity)

伊藤忠商事の強みは「非資源事業」と「ブランド事業」の2点にあります。

食料・繊維を代表とする非資源事業は資源事業と比べ、価格動リスクが少なく安定し得ていることが特徴です。

伊藤忠商事では、売上高の多くを非資源事業が占めており安定した売り上げを見込める点が強みです。

特に繊維事業ではブランドを多く保有しており、その数は業界内ではトップです。

今後は新設された第8カンパニー(既存カンパニーと共同して、消費者向けのビジネスを迅速に開発する部門)を中心として、より生活者視点に立った事業展開が見込まれます。

近年の総合商社の傾向として、資源分野方非資源分野への移行が進む中、すでに非資源分野において、立ち位置を確立している伊藤忠商事は将来に期待が持てます。

#2:弱み(weakness)と機会(opportunity)

伊藤忠商事の弱みとして収益地域が国内に偏っていることがあげられます。

収益の77.5%を国内に依存しており、事業進出段階である中国ではいまだ全体の3%の収益しか計上できていません。

三菱商事の国内収益率は60%をきっており大きな差があります。

しかし、伊藤忠商事はかねてより中国への事業拡大を行い東アジアでの海外進出計画を遂行していました。

中国の経済成長は鈍化傾向にありますが、5億人とも見込まれる中流階級の形成によって大きな需要が見込まれます。

#3:強み(strength)と脅威(threat)

新型コロナウイルスによる世界経済の停滞と以前から継続する米中の関係悪化による世界的な貿易量の減少で総合商社は影響を受けています。

特に資源分野では大きな利益を生み出すことが可能なものの、大きな損失を出すこともある分野であり、非常に不安定です。

また社会情勢に強い影響を受けるため、資源分野での損失から、すでに丸紅は2019年度決算において赤字を計上しています。

伊藤忠商事は非資源分野が主力であるため、他社に比べて大きな影響は受けないと予想されます。

#4:弱み(weakness)と脅威(threat)

先述したように、伊藤忠商事の弱みに収益源が国内に偏っていることが挙げられます。

少子高齢化から日本経済の衰退が危ぶまれる中、海外への事業進出は必須となります。

しかし、総合商社のみならず多くの業界で新型コロナウイルスによる経済停滞の影響を大きく受けており、海外への事業展開の戦略を施行するのが難しい状況です。

既に2020年度純利益を昨年から1000億円も低く見積もっており、積極的な経営戦略を打ち出せていません。

また、米中の関係悪化による貿易摩擦も総合商社には大きな影響をもたらします。

中国・米国は日本の主な貿易相手国であり、日本政府の動向を含め影響を受けることは間違いありません。

(5)業界の動向と立ち位置

この章では業界の動向と立ち位置について説明します。

#1:業界の動向

総合商社業界は近年好調でありその好調さは継続するといえます。

2015年には中国経済の減速の影響により、資源価格が下落していたため、各企業で大きな損失を被りました。

しかし、その後は収益・純利益ともに増加傾向で過去最高益を記録しています。

その理由は資源分野での価格上昇と非資源分野の投資がともに好調で利益が伸びているからです。

2015年の資源価格の騰落の影響を鑑みて三井物産をの除く4商社は非資源事業へシフトし、利益の半分以上を非資源が占めるようになりました。

2019年度では新型コロナウイルスの影響により、資源価格が騰落したことや生活関連の利益も伸び悩んだことが影響し、収益の停滞・低下が起こっています。

#2:競合他社

総合商社を比較する際には、各社の得意とする分野をもとに判断していく必要があります。

5大商社社の強み紹介

伊藤忠:非資源分野で大きな強み

三菱:バランスの取れた事業ポートフォリオ、生活産業部門が強み

三井:資源分野で大きな強み

住友:メディア関連で大きな強み

丸紅:電力・穀物事業で大きな強み

総合商社でトップを走るのは三菱商事です。

以前は三井物産とともに資源分野への投資が多かったものの、2015年の資源価格の騰落をきっかけに非資源分野へと注力し、バランスの良いポートフォリオを形成しています。

生活産業部門ではローソンを主力に事業を展開しており、伊藤忠傘下のファミリーマートとの攻防に期待ができます。

三井物産は資源分野に注力をおいています。

資源分野は資源価格の影響を大きく受けるため、安定した成績をとることはできません。

非資源分野への転嫁を掲げていますが、他の商社から出遅れているため今後の業績は不透明です。

住友商事はメディア・不動産関連で強みを持ちます。

商社好調の波を受けて、インフラ・不動産関連の事業を拡大させています。

丸紅商事は電力・穀物事業で大きな強みを持ちます。

2019年度の大幅な赤字は新型コロナウイルスの影響によるもの考えられています。

丸紅は資源分野へのウェイトは他社に比べると少ないですが、資源事業・穀物事業での損失が響き赤字化になりました。

2.統計情報

この章では、伊藤忠商事の統計情報について紹介します。

この章では、業績データを紹介した統計と社内情報を紹介した待遇評価の2節によって構成されています。

(1)統計

この章では伊藤忠商事の財務諸表データから純利益・総資産について紹介します。

#1:純利益

上図は伊藤忠商事の純利益の推移です。

2016年度から4年連続で過去最高益を記録し続けており、好調さがうかがえます。

商社の主な事業が資源関連であったころから非資源事業への投資を拡大し、食料・機械・住生活で主な主な収益を確保しています。

#2:総資産とROA

純利益の好調に伴い、総資産も上昇傾向にあります。

総資産の増加は企業の拡大を示し、今後も新事業への挑戦が可能となります。

また、伊藤忠ではROAが高水準で保たれており、五代商社では最も成績が良いです。

ROA=当期利益÷総資本であり、総資本からどれほどの利益が生み出されているかの割合を示します。

総資産では三菱・三井に劣ってしまうも、効率のよい事業運営が行われているといえます。

(2)待遇評価

この章では、伊藤忠商事で働くに当たっての内部情報を紹介します。

#1:平均年収・年齢

伊藤忠商事の平均年収・年齢は以下の図のようになっています。

平均年齢41.9歳
平均年収1566万円

五大商社の平均年収は約1400万円ほどなので、五大商社の中では平均より上位に所属しています。

上場企業の平均年収は589万であり、かなり高水準であるといえます。

#2:福利厚生

伊藤忠商事は労働環境向上に向けた意識が強く、「ノー残業デー」や「朝方勤務推奨」等の積極的な取り組みを行っています。

実際に労働時間の短縮や8時以降の残業の減少の効果が表れ、経済産業省からホワイト企業の認定を得ています。

CareerDelight
CareerDelight
繁忙期には、残業が多くなり仕事量は多いが、夜8時以降の残業を禁止にし、朝方勤務を推奨した活動や、続休暇取得を推奨されており、休暇をとりやすい雰囲気である。
CareerDelight
CareerDelight
大企業ということもあって、提携ジムや保養所が安い料金で利用できる。家賃補助・住宅手当や海外派遣の場合の手当てが厚くありがたい。

#3:社風

伊藤忠商事は「野武士集団」と称されるように、個性を重視した体育会系の雰囲気が特徴です。

個の力が重視されるので、自由闊達に仕事を行うことができ積極的に仕事をも求めれば、若いうちから大きな仕事を任せてもらうこともあります。

また、仕事を行うときは真面目に行い、仕事を行わない時はみんなで楽しむといった風潮があります。

社員同士がフレンドリーで仕事とプライベートの境目が薄くなることもあるため、苦手な人は気を付ける必要があります。

しかし、上下関係や伝統が厳しすぎることはなく業務支障はありません。

#4:仕事内容

総合職の仕事内容は主に「事業投資」と「トレーディング」に分かれています。

事業投資では一般的な投資家のように、既存の事業に自社の人・もの・金のリソースを投入し利益を得る業務を行います。

トレーディングでは新たな流通網を構築し仕入れ・販売によって、利益を得る業務です。

#5:必要な能力

伊藤忠商事で働くために必要な能力は以下の3つです。

必要な能力
  • 語学力
  • コミュニケーション能力
  • チャレンジ精神

総合商社は海外との取引が多いため、語学力は必須となります。

特にTOEIC等の語学テストの試験が課されることはありませんが、通常業務を行う上で英語・中国語は必須となります。

また、総合商社は自社内で製品開発を行っているわけではないので常に他企業との関わりや新たなビジネスの創出が求められます。

そのため、信頼関係を築くためのコミュニケーション能力や新ビジネス発見のためのチャレンジ精神が必要になります。

#6:キャリアパス

総合商社でのキャリアパス例は以下のようになります。

キャリアパス例

1~3年目:本社で予算、決算業務や貿易実務での定量的な業務を行い、数字やモノの流れの感覚を学びます。

4~5年目:海外出向し外国語能力の向上や実務感覚を養います。

6~8年目:子会社に出向し、現場の指揮をとったり、本社でグローバルマーケットをに対して業務を行います。

9年目以降:海外に出向し海外プロジェクトを担当したり、管理職を担当します。

上記はあくまでも例なので、個人の能力によっては早期から海外出向し業務を行うこともあります。

伊藤忠商事のキャリア形成ではOJT(On the Job Training)を重要視しているため、入社後から積極的に現場で業務を行うことができます。

3.採用情報

この章では、伊藤忠商事の採用概要について紹介します。

(1)採用概要

この章では採用概要について紹介します。

総合職事務職
採用人数2018年度128名(文106、理22)
2019年度118名(文87、理31)
2020年度106名(文87、理19)
2018年度10名
2019年度11名
2020年度14名
応募資格
  • 4年生大学または大学院を卒業または卒業見込みであること(事務職応募の際は短大も含む)
  • 伊藤忠商事の現役役員・社員の子女・兄弟姉妹でないこと
  • 正社員としての職歴がないこと
初任給大卒 255,000円(7月より266,667円)
院卒 290,000円(7月より300,000円)
短大卒175,000円
大卒・院卒210,000円(7月より241,667円)
勤務地入社時は東京・大阪

その後は異動により国内・海外全域

東京
勤務時間9:00~17:15(休憩時間 12:00~13:00)
月間総所定労働時間(7時間15分 × 月間営業日数)
同左

(2)選考

この章では選考プロセスや選考突破のポイントについて紹介します。

#1:選考のプロセス

選考のプロセスは主に上図の形式となります。

ES・PR動画・筆記試験の提出によって本エントリーが完了します。

その後の面接選考では、1次~3次の面接・グループディスカッション・小論文を行います。

#2:伊藤忠が求める人材

求める人材
  • 個性
  • チャレンジ精神

伊藤忠商事の選考では「個性」と「チャレンジ精神」を重要視します。

伊藤忠の採用コンセプトには「誰かじゃない、自分だけの今を」という主題がおかれているように個性を最重要視しています。

総合商社という仕事柄、国籍・陣湯関係なく多くの人と関わる機会が多くなるため、信頼関係を構築するためにも個性は重要になります。

また、創業当初から新たなビジネスに果敢に挑戦し、社愛に新たな価値を創造していく人材を求めています。

先述したように、総合商社は自社生産するモノがないため。新たなビジネスを創出する必要があります。

伊藤忠商事には総合商社内でも積極的な姿勢で有名なので、よりチャレンジ精神が求められます。

#3:選考のポイント

ES・動画選考段階では志望動機や学生時代に注力したことを聞かれます。

伊藤忠のESは少ない文字数での回答を求められるため、結論を重視し論理的に回答を行います。

動画選考は、無制限の練習段階があるので、設問内容を確認し準備をしてから行います。

奇抜な恰好で興味を引こうとするのではなく、文面では伝わにくいコミュニケーション能力が伝わることを意識しましょう。

面接段階では、学生と社員の2対2での面接とグループディスカッションが行われ、小論文も課せられることがあります。

面接では、ES段階の回答に対する深堀りが行われるため、文字数の少なさに甘えてESの回答を手を抜くと面接で失敗してしまいます。

基本的に、面接もGDもオーソドックスなものが多いです。

伊藤忠の企業理念・求める人材を確認しその内容に沿った回答ができると良いです。

\伊藤忠商事/

有名企業からのオファーが届くかも



Offerboxに登録するだけでMicrosoft、資生堂、ニトリなどの一流企業からオファーが来る!

Offerboxには経済産業省などの官庁やMicrosoftなどの外資系企業、東証一部上場企業など各業界の大手企業が多数登録されているので、大手企業からのオファーが届く可能性があります。

中小・ベンチャー志望、他業界志望でも有名企業からオファーが来れば気になる方も多いはず!

 実際にプロフィールを80%以上入力した学生のオファー受信率は93.6%! Offerboxに登録してどんな企業からオファーが来るか試してみよう!

\有名企業のオファーをGET/

関連記事一覧